2011年10月28日金曜日

05 ことばを図に

今回のテーマは
「ことばを図に 数値の視覚化」
という事で、自分の選んだ玩具がどんなものであるのかを言葉を含めて表現します。
イラストだけではなく、言葉の部分が非常に重要です。
動きを言葉で表したとき具体的に思い浮かべるヴィジョンをしっかりと想定し文章を作成します。

step.1 言葉を絵に、絵を言葉に

 付箋紙を利用して、絵で言葉を表現する練習をします。

第1問:魚
絵を描いたら、机ごとに集めて並べて見比べてみる。
魚の場合、何も指示されなくても共通認識のもとみんな似た魚のイラストが出来上がります。
大抵は左向きの魚のイラストになります。
第2問:猫
大体のイラストが猫に見えますが、中には怪しいものもちらほら・・・
第3問:お友達
ここから、絵で表現するのが少し難しくなってくる。人間を描かなくても友達を表現する事が出来るかもしれません。
第4問:おはよう
一番の難問、イラストの中にはベッドから起きたイラストや中には物だけで表現を試みているものがあった。
絵だけで相手に言葉を伝える事は難しい事である。

今回作成する作品の最終形態
原田先生による、シーソーの動きの説明
どのような図があれば動きが分かるのか、取り扱い説明書のように絵と言葉を使って動きを説明する。

step.2 動きを言葉で説明してみる
   説明の手順を考える
step.3 説明の持つ構造の視覚化
   説明の手順を利用して図にしてみる

 まずは自分の玩具の動きを言葉で説明してみる。
どんな手順で、どのように説明すれば動きを分かりやすく説明する事ができるのか考えながら
文章またはラフスケッチを描いてみる。
この玩具の動きのシステムを知らない人が分かりやすく知る為にはどのような説明と図が必要なのか考えながら描いて行く。
文章を作成したときには近くにいる人に、この文章でちゃんと伝わるのかどうか必ず確認を撮る事。

step.4 作品化
   文章と図を組み合わせてA3券と紙上に美しくレイアウト

※ポイント
どんな玩具?どんな動きのメカニズム?それがどうした?
このポイントをしっかり押さえた説明を図で表現すること。
タイトルを必ず入れる(小さく)
説明の山場はどこなのか、目の流れ方等も考え紙面上に美しく構成する。

step.5 共有・振り返り

今回は、文章を含めての作成だった為か全体的な完成度は低かった。
この授業での最低限の目標は作品の完成です。
完成を目指し、時間の配分をしっかり行ってはげんでください。

優秀作品好評

2011年10月21日金曜日

04 構造を描く

今回のテーマは
「構造を描く」
玩具の見えない部分、仕組みを理解することが今回の目的です。
どのような部品構造になっているのか、必要なようだったら玩具を解体していろんな角度からその部品を観察しそれを表現します。
目に見えていない仕組み、メカニズムを人に紹介するのが今回の最終目標です。

事例では、列車の内部構造がわかりやすく描かれたイラストが紹介されました。
ただ部品をバラバラにして描くのではなく並べ方も重要なポイントになってきます。
表現の仕方もたくさんあります。図面に近いものやイラストに近いもの写真のような表現等、自分のテーマにそった表現するために一番適した方法を利用するのが良いでしょう。


事例/教科書p136 図解表現

step.1
部品を描いてみる

まずは玩具の構造を知るために、玩具を解体してみます。
部品一つ一つを取り出して様々な角度から部品を観察しスケッチブックに描いていきます。
解体することの出来ない玩具はそれぞれの持っているテーマにそって様々な角度から玩具を観察し描いていきます。
描けると思ったものはどんどんスケッチブックに描き込みます。

step.2
意味付け

カタチをちゃんと観察します。
ただ描くのではなく、順番によって意味合いをつけます。
先ほどはただ様々な角度から部品を観察しただけでしたが、それだけではなく意味のあるレイアウトを意識します。
要素の配置と玩具のカタチをリンクさせることが重要です。

step.3
作品化

今回はなかなかペースが良いため、すこしハードルをあげて
最終形態は「透視図+分解図」の2つをA3ケント紙にレイアウトし着彩をします。
透視図/玩具をレントゲンで透視したような表現。部品によって色分けすることで分かりやすく表現できます。
分解図/どのような部品構成になっているのかわかりやすく表現するために、部品をバラバラにした状態で表現した図。この時部品を無作為に配置するのではなく順番や位置にも意味をもたせることが重要です。

2011年10月15日土曜日

03 測って描く

今回のテーマは
「測る 数値の視覚化」
と言う事で”数値の視覚表現”を実践して学んでいきます。
前回は形をとらえて描く練習をしました。ポイントは「適確に影をとらえて表現する事が重要!」でした。今度はそのイラストに情報を加えて表現をして行きます。
重さ、長さ、高さ、動きがあるなら距離、時間、早さなど数値データには色々な種類のデータがあります。それらを誰が見ても分かる様なレイアウトで表現してみます。

Step 1.
文字を描く



まずは測る前にレタリングの練習を行いました。
文字もレイアウトの要素のひとつであり、文字を綺麗に描くことも綺麗なレイアウトの重要な要素になります。
今回の練習はまずガイドラインとして幅30mm,10mm,5mmでガイドをつくりその中に文字を描く練習をしました。
文字は丁寧に書くのですが習字の様に筆の流れを活かした綺麗な文字とはことなり、レタリングした文字を描く練習です。
綺麗な文字を描くコツとして、”上下のガイドラインに合わせていっぱいに大きく描く”、”ひらがなは○のなかに収まる様に、漢字は□のなかに収まる様に描く”、”縦、横の直線をまっすぐ、綺麗な直線で描く”を意識すると綺麗な文字が描けます。まっすぐな直線を引くためには手首を固定して肩から腕全体で線を引くとまっすぐに描きやすくなります。

原田先生による見本
パソコンが無くても手で綺麗なレイアウトは作れます



Step 2.
動きを測る


続いて各自用意したおもちゃを観察しながら動きにまつわる様々なデータを抽出していきます。実際におもちゃで遊びながら計測を行って行きます。おもちゃ自体の寸法、重さ、動きの速さ、距離、時間などそのおもちゃの特徴をが現れるデータを集めて行きます。
どのような視点でそのおもちゃを見る事で一番そのおもちゃらしさを表現できる要素になるのかを探すのがこのパートでの重要なポイントです。

水鉄砲の飛距離の計測の様子
寸法や重さの計測の様子



Step 3.
データの視覚化


測った動きのデータを今度は紙面上にデザインして表現して行きます。
単純に数字をそのまま記入すれば良いのではなく、図を使って伝わる表現にまとめていきます。ポイントは数値やデータをピクトグラムで表す事で何がどれくらいの量かを直感的に表現できるようになります。
グラフの様に軸を用意して動きの変化を比較して表現してみたり、上からの視点と横からの視点の両方を画面内に表現してまとめたり、形のないデータをどのように見せるのかがポイントです。
遠藤先生のアイデアスケッチ例

スケッチブックでアイデア展開




Step 4.
作品化


アイデアスケッチが完成したらA3ケント紙で作品を表現して行きます。
全体的にアイデアスケッチで時間を取られてしまい下書きまでになってしまう人が多かったです。1週間あるのでじっくりとレイアウトを考えてみて下さい。
A3ケント紙で作品づくり

原田先生による作品例
学生の作品(途中経過)




2011年10月14日金曜日

02 かたちをとらえて描く

2回目から実質的な作業に入って行きます。
今回は自由に選んで用意してきたおもちゃを観察して

[かたちをとらえて描く]

をテーマに作業を行いました。



















Step1
線で描く、面で描く、点で描く

まず、作品作りの前にウォーミングアップとして、A3スケッチブックで大きく手を動かして肩ならしです。
A3サイズと大きな画面に描いて行くので手先だけでなく全身をつかって大きく描いて行きます。
平行線や波線、斜線や点描、様々な技法を試して行きます。
単純な作業ですが、絵を描いて行く技法は多くはありません。今回扱った、”線” ”面” ”点” を上手くコントロールして表現をしていきます。


Step2
観察しながら描く

続いて用意したおもちゃを観察しながら形を描いて行きます。Step1での線、面、点の組み合わせが表現の鍵です。また、「おもちゃをどの角度から見るのか」が重要な要素です。そのおもちゃが一番魅力的に見える角度はどこか?見ているだけでは気づかない事も実際に描いてみて気づく事もあります。手を動かして学んで行く事が重要なので時間いっぱい沢山描いて行きます。


Step3
技法を用いて描く
描く構図が決まったら更に作品にしていくために色々な技法を試してみます。今回は立体を平面に置き換えた時によく使われる3つの技法を取り上げます。


a. シルエット:そのものの全体が把握できるような角度からの輪郭線のみを捕らえた表現。光を当てた時に壁に映るそのモノの影。


b. ハイライトとシャドウ:モノの表面の凹凸に注目し、ある方向からの光が当たっている部分と影になる部分の2階調による表現。光の当たる角度と、それをどこから見るか、光と影の境界をどこに置くかがポイント。

c. ダブルトーン:2階調化した表現の陽と陰のそれそれに一つの色を割り当て、配色によってそのモノのかたちを印象づける表現。同系色、補色、寒色と暖色、進出色と後退色など、組み合わせの工夫で様々なイメージを創り出せる。


Step4
作品化

「かたちをとらえて描く」
をテーマに作品を作って行きます。今回はA3の一枚の中に3種類の技法をそれぞれ描いて行きました。